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美大生のミホは作品制作に費用がかさんで金欠だった。親しい教授に相談すると「割のいいバイトならあるよ」と、ある屋敷の留守番を紹介された。
「ただし留守番には条件があってね」
「条件?」
「絶対に動かないこと。それと部屋の中の物を少しも動かしてはならない」
「絵のモデルのバイトですか?」
「まあ、そんなものかな」
ミホは屋敷を訪れると執事に奥の部屋へ通された。壁一面が鏡の狭い室内では一人の女性が椅子に腰掛け、ミホを待っていた。
執事が部屋を出ていくと、女性は着ていたドレスを脱いで言う。
「さ、あなたも脱いで。交換しましょう」
二人は服を交換して着た。
「じゃ、あと頼んだわね」
女性は笑顔で部屋を出ていった。
ミホは何気なく椅子に腰を下ろすと、金縛りにあったように身動きができなくなった。
執事が居間の壁に掛けられた額縁の埃を拭う。
そこにはドレスを着て椅子に座るミホが絵となって収まっていた。
「ただし留守番には条件があってね」
「条件?」
「絶対に動かないこと。それと部屋の中の物を少しも動かしてはならない」
「絵のモデルのバイトですか?」
「まあ、そんなものかな」
ミホは屋敷を訪れると執事に奥の部屋へ通された。壁一面が鏡の狭い室内では一人の女性が椅子に腰掛け、ミホを待っていた。
執事が部屋を出ていくと、女性は着ていたドレスを脱いで言う。
「さ、あなたも脱いで。交換しましょう」
二人は服を交換して着た。
「じゃ、あと頼んだわね」
女性は笑顔で部屋を出ていった。
ミホは何気なく椅子に腰を下ろすと、金縛りにあったように身動きができなくなった。
執事が居間の壁に掛けられた額縁の埃を拭う。
そこにはドレスを着て椅子に座るミホが絵となって収まっていた。
ホラー
公開:21/01/11 17:00
留守番の条件
月の音色
大原さやかさん
朗読
第172回
空想と妄想が趣味です。
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