救助ロボ

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「さすがN国、イルカの二つ名に相応しい泳ぎです!」

実況者の視線の先には、銀色の機体に各国の色をペンティングされた一団が。
世界で自然災害が多発するようになり、競うように災害救助用ロボットが開発され、その性能を披露する場が今や競技となっている。

「今回のZ国の飛行体形数は二百。等間隔に列を成す様は圧巻!」
「先頭をいくA国の機体は、高層ビル外壁をトカゲのように登っていきます!」

水中移動に特化したもの、空中移動に特化したもの、登攀に特化したものと多種多様。
競技の終了後、開発者らは更に開発、改造にその腕を振るうだろう。

「おい、何をする! 」
と、レース最後尾をゆくI国の機体らがコースを外れ、審査員らの元に駆け寄り、地面に押しつける。

「I国失……」
審査員が失格を告げる前に、激しいアラームと、あらゆる言語で危険を告げるアナウンス。程なく足元から突き上げるような揺れが人々を襲う。
SF
公開:20/08/19 13:54
更新:20/08/19 18:46

大西洋子( 滋賀 )

ショートショート、童話中心に活動しています。

ショートショートガーデン空想競技2020入賞


@yoko_egaku

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