まあちゃんとウミガメモドキのスープ
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まあちゃんが歩いていると、岩に何かが座っていました。
それはウミガメモドキでした。まあちゃんは、『ふしぎの国のアリス』の絵本を昨日読んだので、すぐにわかりました。
「ウミガメモドキさん、いったいどうして泣いているの?」
「ああ、ぼくはニセモノなんだ。だからスープになってもおいしくないんだよ」
まあちゃんも、「こんな簡単な算数のテストもできない子はうちの子じゃない」と言われてここまできたのでした。
「わたしもニセモノなの」
「そうか。こっちにお座りよ」
「ねえ、ホンモノを見つけて、やっつけてやったら、わたしたちがホンモノになれると思う?」
「そんなことをしてもだめだよ、ニセモノなのは変わらないんだ」
ふたりは一緒に泣きました。すると涙があたりにどんどんたまっていきます。いつのまにかスープの具のように、涙の海に浮いていました。涙の海をなめてみると、ふしぎなことに少しおいしい味がしました。
それはウミガメモドキでした。まあちゃんは、『ふしぎの国のアリス』の絵本を昨日読んだので、すぐにわかりました。
「ウミガメモドキさん、いったいどうして泣いているの?」
「ああ、ぼくはニセモノなんだ。だからスープになってもおいしくないんだよ」
まあちゃんも、「こんな簡単な算数のテストもできない子はうちの子じゃない」と言われてここまできたのでした。
「わたしもニセモノなの」
「そうか。こっちにお座りよ」
「ねえ、ホンモノを見つけて、やっつけてやったら、わたしたちがホンモノになれると思う?」
「そんなことをしてもだめだよ、ニセモノなのは変わらないんだ」
ふたりは一緒に泣きました。すると涙があたりにどんどんたまっていきます。いつのまにかスープの具のように、涙の海に浮いていました。涙の海をなめてみると、ふしぎなことに少しおいしい味がしました。
ファンタジー
公開:20/09/27 11:35
小説を書くのが好きなので、登録してみました。
よろしくお願いいたします。
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