砂漠の花
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灼熱の砂の大地を一人の旅人が砂漠の花を探して彷徨っていました。その花をお守りにして身につけた者には真実の愛が訪れるという言い伝えを彼は信じていたのです。
散々探し回ったものの花はどこにも見当たりません。旅人は木陰に横たわりました。やがて夜になり、月光に染まる砂漠は氷の海と化します。旅人は故郷に置いてきた愛する娘の夢を見ました。思い出に浸るのも束の間、突如として砂嵐が襲ってきました。旅人は避ける間もなく巻き込まれてしまいました。
昇り始めた太陽が砂漠を金色に染める頃、旅人の体は砂の像と化していました。朝露が涙のように瞳から胸に落ちるとそこに空色の花が咲きました。花はしおれると綿帽子となって空を舞いました。
ある日、娘は庭先でそよ風に揺れる空色の花に目をとめました。その途端に彼女の頬を涙が伝いました。娘は空へ向かって愛する人の名を呼びました。
その声は風に乗って、旅人の元へと届くでしょうか。
散々探し回ったものの花はどこにも見当たりません。旅人は木陰に横たわりました。やがて夜になり、月光に染まる砂漠は氷の海と化します。旅人は故郷に置いてきた愛する娘の夢を見ました。思い出に浸るのも束の間、突如として砂嵐が襲ってきました。旅人は避ける間もなく巻き込まれてしまいました。
昇り始めた太陽が砂漠を金色に染める頃、旅人の体は砂の像と化していました。朝露が涙のように瞳から胸に落ちるとそこに空色の花が咲きました。花はしおれると綿帽子となって空を舞いました。
ある日、娘は庭先でそよ風に揺れる空色の花に目をとめました。その途端に彼女の頬を涙が伝いました。娘は空へ向かって愛する人の名を呼びました。
その声は風に乗って、旅人の元へと届くでしょうか。
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公開:20/02/16 07:00
更新:20/02/16 00:11
更新:20/02/16 00:11
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空想と妄想が趣味です。
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