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遠い世界の果てに水晶のように輝く蕾型の神殿が浮いていました。それは季節の女神が営むラジオステーション。ラジオといっても受信機は必要ありません。人々の心へと女神はその得も言われぬ良い香りを放つ美しい声で語りかけるのでした。白銀の冬の輝きや春の花の香り、真夏の星のきらめきや秋の空の蒼さに至るまで、女神の声は人々の心を温かな幸せで満たします。
ある年、冬が異常に長く続き、人々の心と体は寒さに凍えていました。
女神は蕾の神殿に入ると、静かに詩を朗読し始めました。神殿が燦然と輝きます。
女神の声は芳香を放ちながら色とりどりの花びらへと変わり、世界を包みました。すると瞬く間に吹雪はやみ、白銀の野は一面緑に萌えました。
人々の心は女神の声に満たされ、世界は愛の花に満ち溢れました。
あなたもそっと心に耳を澄ましてみませんか?
今日も女神があなたの心を愛で満たします。
良い香りのする麗しの美声にのせて。
ある年、冬が異常に長く続き、人々の心と体は寒さに凍えていました。
女神は蕾の神殿に入ると、静かに詩を朗読し始めました。神殿が燦然と輝きます。
女神の声は芳香を放ちながら色とりどりの花びらへと変わり、世界を包みました。すると瞬く間に吹雪はやみ、白銀の野は一面緑に萌えました。
人々の心は女神の声に満たされ、世界は愛の花に満ち溢れました。
あなたもそっと心に耳を澄ましてみませんか?
今日も女神があなたの心を愛で満たします。
良い香りのする麗しの美声にのせて。
ファンタジー
公開:20/04/07 12:00
満ちる
桜
女神
空想と妄想が趣味です。
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