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人類が環境破壊と核戦争で因果応報の絶滅に瀕して後、突然変異の進化したゴキブリが新たな知的生命体として地球を支配するに至った。彼等は人間達に散々虐げられてきた復讐と純粋な好奇心から「人類園」を創設した。開園当初は檻の中の人間を一目見ようと多くのゴキブリ達が詰めかけた。だがすぐに興味を失い、人類園は廃れた。なぜならヒトという生き物は鳥や獣、昆虫達のように個性的かつ色鮮やかな肉体をしているわけでもなく、空も飛べなければ、無様な泳ぎしかできないためだ。さらに檻の中では縄張りを巡ってすぐに殺し合いが始まり、何でも飲み食いするくせに味にうるさく、数字の印刷された紙や輝く石を崇めるために飼育し辛いことこの上ない。
やがて飼育に飽きたゴキブリ達はかつて人類が大地に開けた巨大な穴に人間達をまとめて放り込み、地下に埋蔵されていた水爆を炸裂させた。
進化したゴキブリ達には放射能を含んだ黒い雨すら恵みの水だった。
SF
公開:19/11/18 12:00
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蟲乃森みどり( 太陽から三個目の石 )



空想と妄想が趣味です。

 

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