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新鮮なショートショートをネタにして食わせる寿司屋があった。回転寿司ではない。一流のショートショート職人がカウンターで腕を振るう。読ミ知ランガイドでも2つ星の有名店だ。
「へい、らっしゃい!」
大将の声に緊張が走る。入店したのは読食界の重鎮、本編み校閲。
大将は今朝仕入れたばかりの新鮮なネタでショートショートを握って出した。校閲が寿司を口に入れると顔をしかめる。
「鮮度が悪い」
大将はぎくりとする。今度は特製のタレに漬け込んでおいたネタを使った創作寿司を出した。またも校閲は顔をしかめる。
「内容の凡庸さをタレに漬けて誤魔化すとは情けない。失礼する」
席を立って帰ろうとした校閲に大将が懇願する。
「どうかあと少し待ってくだせぇ!」
大将は地下へ駆け降りると、そこで椅子に縛り付けられていた創作の小人を鞭で打った。
「さっさと新鮮で面白いネタを出せ!」
「もうネタ切れ」
小人は衰弱死してしまった。
「へい、らっしゃい!」
大将の声に緊張が走る。入店したのは読食界の重鎮、本編み校閲。
大将は今朝仕入れたばかりの新鮮なネタでショートショートを握って出した。校閲が寿司を口に入れると顔をしかめる。
「鮮度が悪い」
大将はぎくりとする。今度は特製のタレに漬け込んでおいたネタを使った創作寿司を出した。またも校閲は顔をしかめる。
「内容の凡庸さをタレに漬けて誤魔化すとは情けない。失礼する」
席を立って帰ろうとした校閲に大将が懇願する。
「どうかあと少し待ってくだせぇ!」
大将は地下へ駆け降りると、そこで椅子に縛り付けられていた創作の小人を鞭で打った。
「さっさと新鮮で面白いネタを出せ!」
「もうネタ切れ」
小人は衰弱死してしまった。
その他
公開:19/11/19 11:00
更新:19/11/19 15:35
更新:19/11/19 15:35
寿司
ネタ
ショートショート
小人
創作
空想と妄想が趣味です。
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