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洋介は営業として働いているが成績は悪い。気分がすぐ顔に出てしまうからだ。苦手な客にはどうしても笑顔で接客ができない。
ある休日、彼の家にセールスマンが訪ねてきた。その手には白い仮面が握られていた。
「この仮面をご使用頂ければ、どんなに不機嫌なときも笑顔になれます」
洋介は断ろうとした。男は洋介を制する。
「代金は後で結構ですから、是非お試しください」
断りきれず彼は仮面を受け取ってしまった。
半信半疑で鏡の前に立ち、仮面を着けてみる。途端に仮面は洋介の顔に馴染み、満面の笑顔を作り出した。
それ以来、彼の営業成績は劇的にアップし、女性にもモテた。いつしか仮面が手放せなくなり、一日のほとんどを仮面を着けたまま過ごすようになった。
そしてある日、仮面は洋介の顔に完全に張り付き、取れなくなった。仮面は吸血鬼のように彼の記憶を吸い尽くし、全てを支配した。
いまや彼の笑顔は輝きを増すばかりだった。
ある休日、彼の家にセールスマンが訪ねてきた。その手には白い仮面が握られていた。
「この仮面をご使用頂ければ、どんなに不機嫌なときも笑顔になれます」
洋介は断ろうとした。男は洋介を制する。
「代金は後で結構ですから、是非お試しください」
断りきれず彼は仮面を受け取ってしまった。
半信半疑で鏡の前に立ち、仮面を着けてみる。途端に仮面は洋介の顔に馴染み、満面の笑顔を作り出した。
それ以来、彼の営業成績は劇的にアップし、女性にもモテた。いつしか仮面が手放せなくなり、一日のほとんどを仮面を着けたまま過ごすようになった。
そしてある日、仮面は洋介の顔に完全に張り付き、取れなくなった。仮面は吸血鬼のように彼の記憶を吸い尽くし、全てを支配した。
いまや彼の笑顔は輝きを増すばかりだった。
ホラー
公開:20/01/11 21:00
更新:20/01/11 19:59
更新:20/01/11 19:59
仮面
ペルソナ
不機嫌
営業
セールスマン
空想と妄想が趣味です。
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