『渋谷の音』

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渋谷はいつの時代も不思議と若者に溢れている。
その秘密はここ、渋谷裏通りの小さな寄席”棒当たり亭”にある。
四代目”渋谷犬八”。彼はここでしか芸をしない専属の芸人。
拍手に迎えられ、犬八の登場。
「僕の芸はね、声帯模写だから皆さん目を瞑ってください」
お決まりの注意事項。
「ではいきましょう、渋谷タイムトリップ!まずは2010年頃の渋谷」
口一つから渋谷の音が再現される。
「遡っていきましょう、2000年……90年代……80年代」
犬八は50年代までやり切った。
「じゃ、最後行きましょう。これは初代からずっと伝えられてきたお家芸。”ハチ公の鳴き声”」
”ワン!”
たった一声、しかし渾身の一声で犬八は舞台を降りた。
観客が目を開けると、その姿は10代の頃のそれ。
服装もまたその当時のもの。渋カジあり、ガングロギャルあり。
熱を帯びた若者たちは渋谷へ出ていく。それぞれのモードを纏って。
その他
公開:19/11/02 20:40
渋谷

ひょろ( twitterが主。あとは「月の音色」の月の文学館コーナー )

短いものしか書けない系ものかき趣味人
江坂遊先生の「短い夜の出来事」(講談社文庫)に入っているハイパーショートショートに触発されて、短い小説を書いている。
原稿用紙5枚→3枚→半分(200字)→140字(twitter小説)と着々と縮み中w。
月の音色リスナー

目にも止まらぬ遅筆を見よ!

twitterアカウント:hyoro4779

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