インスタント彼氏
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ミカは最近、インスタント彼氏にはまっている。孤独な都会生活では今や必需品ともいえる商品だった。パッケージは普通のカップ麺と大差ないが、上蓋にはイケメンからフツメンまで様々なタイプの男子の顔が印刷されている。蓋を開けるとその中には小さく乾燥した猿の干物のようなミイラと原始スープという液体の小袋が入っているのみ。それを湯をはった浴槽に入れて3分待てば出来上がり。寿命は3時間ほどながら、ミカの孤独を癒してくれる。
ある時、ミカはインスタント彼氏に恋をした。3時間だけの逢瀬では満足できず本物に逢いたいとインスタント彼氏製造工場でバイトをすることにした。それ以来、彼女の姿を見た者はいない。
数日後、ミカの顔が印刷されたインスタント彼女がコンビニの棚に並んでいた。
会社帰りの男がそれを手に取った。
「美人よりも親しみやすくて話しやすいかもな」
男は照れ笑いを浮かべるとそれをレジへと持って行った。
ある時、ミカはインスタント彼氏に恋をした。3時間だけの逢瀬では満足できず本物に逢いたいとインスタント彼氏製造工場でバイトをすることにした。それ以来、彼女の姿を見た者はいない。
数日後、ミカの顔が印刷されたインスタント彼女がコンビニの棚に並んでいた。
会社帰りの男がそれを手に取った。
「美人よりも親しみやすくて話しやすいかもな」
男は照れ笑いを浮かべるとそれをレジへと持って行った。
ホラー
公開:19/10/17 12:28
更新:19/10/17 12:40
更新:19/10/17 12:40
彼氏
恋人
孤独
インスタント
カップラーメン
イケメン
空想と妄想が趣味です。
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