日本版CIAの2人

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総理の一言で目的なく日本版CIAができた。誰もがコケると思い人が集まらない。結局、公安と警察から峯島明と白波仁の2人が集められた。
「白波くん、CIAってなんの略?」
自己紹介の後、峯島が言った。
「ちっとは、いいこと、ある、ですかね」
すると峯島が呟いた。
「ちんけな、イースト菌で、アンパン作る…」
二人の視線が交差する。死線を潜った経験のある男同士、相手の眼を見れば大体のことがわかる。
「君の方が面白かった」
峯島は爽やかに笑って白波の勝利をたたえた。
「峯島さん、コーヒー入れますよ」
「ありがとう」
コーヒーを飲みながら二人は、桜を見ていた。
「雨、降りますかね」
「どうかな」
「明日トランプ持ってきましょうか?」
「いやぁ」
「ハハ、ですよね」
「白波くん」
「はい」
「ちっとはいいこと、あるといいな」
「ですねえ」
「…白波くん」
「はい」
「やっぱトランプ、頼んでいいかな?」
青春
公開:19/07/01 22:55
更新:19/07/01 23:03

大海原 天空( 東京 )

田丸先生のショートショートの手法のおかげで、長年溜め込んだ「小説書きたい熱」が発散できるようになりました!
ご感想・ご意見をお待ちしています、よろしくお願いします^^

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