7
8
「さっき大豆を頂いたの!」
夕刻、母が嬉しそうにベージュ色の粒がたくさん入った「国産100%有機栽培」という袋を私に見せた。
ん?
「ねぇ、お母さん。
『戻し過ぎに注意』って、でっかく書いてあるよ?」
「そうね。
大豆は膨らむから、大きなボゥルが必要ね。」
「ねぇ、お母さん。
茶色や縞々のが、混じっているよ?」
「そうね。
変なのは、後から撥ねるわね。」
袋を開けて、ざざっとザルで水洗い。大きなボゥルに水をたっぷり。
その日の夜は普通に寝た。
次の朝。
騒々しさに目覚めると、
台所は所せましとしゃべる猫に占拠されてた。
母と私が突っ立ってると、一匹のご立派な猫が母に歩み寄る。
「呪いを解いてくださいまして、ありがとうにゃのです。
つきましては、我々を家来として。。。」
「ウチは猫の手を借りるほど、困ってませんから!」
あの時の母の顔ったら。
今でも我が家の語り草だ。
夕刻、母が嬉しそうにベージュ色の粒がたくさん入った「国産100%有機栽培」という袋を私に見せた。
ん?
「ねぇ、お母さん。
『戻し過ぎに注意』って、でっかく書いてあるよ?」
「そうね。
大豆は膨らむから、大きなボゥルが必要ね。」
「ねぇ、お母さん。
茶色や縞々のが、混じっているよ?」
「そうね。
変なのは、後から撥ねるわね。」
袋を開けて、ざざっとザルで水洗い。大きなボゥルに水をたっぷり。
その日の夜は普通に寝た。
次の朝。
騒々しさに目覚めると、
台所は所せましとしゃべる猫に占拠されてた。
母と私が突っ立ってると、一匹のご立派な猫が母に歩み寄る。
「呪いを解いてくださいまして、ありがとうにゃのです。
つきましては、我々を家来として。。。」
「ウチは猫の手を借りるほど、困ってませんから!」
あの時の母の顔ったら。
今でも我が家の語り草だ。
ファンタジー
公開:19/07/02 18:38
更新:19/07/05 22:59
更新:19/07/05 22:59
あわぶくたった煮え立った
目を留めていただいて、ありがとうございます(^^)
さぁさ! もの語りをはじめよう
400文字の小箱の奥に
ぎゅっと詰まった言の葉と
明けた途端にポンと広がり
はらり舞い散るヒトハシのムゲン
垣間見えるは神か悪魔か
ひと筆つづりて 心留め置き
今日も今日とて 世界を創る
さぁさ! もの語りが始まるよ!
ログインするとコメントを投稿できます