4
7
他人よりやる気がない。それがいやで病院で検査を受けた。
「あなたは『やる鬼』が極めて少ないですね」
医者によると、やる気はやる鬼の量に比例して増えるそうだ。
「やる鬼を増やすにはどうすれば?」
「いや、もっと大事なのは」
「いいからやり方は?」
「地獄にいますよ」
オレは地獄行きのバスで地獄に行った。バス停を降りると、ベンチで本を読んでいる鬼がいた。
「こんにちは。やる鬼ってどこにいるかな?」
「ウチにいるけど。やめておいた方がいいよ」
なんとか頼み込んで、読書家の鬼の家に行くと、丼でメシをガツガツ食う太った鬼がいた。コイツがやる鬼らしい。
「ほんとにやる鬼を連れて行くの? なんのために?」
「わ、分からない。だけど変わりたいんだ」
すると本をたたんで、鬼がいった。「やる鬼より僕が大事さ。僕がいれば、自然にやる鬼も増えるよ。無理にやる鬼を出すと体に悪い」
「君は誰?」
「僕? 僕は本鬼」
「あなたは『やる鬼』が極めて少ないですね」
医者によると、やる気はやる鬼の量に比例して増えるそうだ。
「やる鬼を増やすにはどうすれば?」
「いや、もっと大事なのは」
「いいからやり方は?」
「地獄にいますよ」
オレは地獄行きのバスで地獄に行った。バス停を降りると、ベンチで本を読んでいる鬼がいた。
「こんにちは。やる鬼ってどこにいるかな?」
「ウチにいるけど。やめておいた方がいいよ」
なんとか頼み込んで、読書家の鬼の家に行くと、丼でメシをガツガツ食う太った鬼がいた。コイツがやる鬼らしい。
「ほんとにやる鬼を連れて行くの? なんのために?」
「わ、分からない。だけど変わりたいんだ」
すると本をたたんで、鬼がいった。「やる鬼より僕が大事さ。僕がいれば、自然にやる鬼も増えるよ。無理にやる鬼を出すと体に悪い」
「君は誰?」
「僕? 僕は本鬼」
ファンタジー
公開:19/06/29 02:24
更新:19/06/29 15:36
更新:19/06/29 15:36
田丸先生のショートショートの手法のおかげで、長年溜め込んだ「小説書きたい熱」が発散できるようになりました!
ご感想・ご意見をお待ちしています、よろしくお願いします^^
ログインするとコメントを投稿できます