さかさかさ

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ポン! ポポポポン!

町中の屋根、一斉に音がした。
見上げると、反り返った小さなビニール傘が町中の屋根のど真ん中に生えていた。

幾人かが興味本位で傘を抜いてみたが、次の日にはまた生えてくる。
おまけに、反り返っているのを直しても、ポン!といって逆様の状態に戻ってしまう。

が、それだけだった。それ以上、特に何もない。
数日たつと、ただの街の風物詩になっていった。


それから数年たったある日。
傘がぐんぐん育ち始めた。

次の日には倍の大きさに、その次の日にはさらに倍に育っていった。
流石の町の人達も気味悪がって、傘を抜いてみたが、抜いたとたんに生えてくる。お手上げだった。

そして、1週間後。

大轟音と共に、反り返りが元通りになり、家を、ビルを、町を覆いつくした。
人々は皆、傘に閉じ込められてしまったのだ。

まさにその恐怖の直後だった。
狂気の爆弾が、世界中にばらまかれたのは。
SF
公開:19/07/08 22:48

やまのまや( 東京 )

いそがしさにかまけて、しばらくお留守にしていたら。
初めての入賞を頂戴いたしました。素直にうれしいです♪
https://short-short.garden/contest/532923
目を留めていただいて、ありがとうございます(^^)

さぁさ! もの語りをはじめよう

400文字の小箱の奥に
ぎゅっと詰まった言の葉と

明けた途端にポンと広がり
はらり舞い散るヒトハシのムゲン

垣間見えるは神か悪魔か
ひと筆つづりて 心留め置き
今日も今日とて 世界を創る

さぁさ! もの語りが始まるよ!

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