ねことねむる

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私はすっかり眠れなくなって、昼に薄く微睡むくらい。案じた彼が四つの猫の置物をくれた。
「猫は眠りと時間を司る生き物なんだ。東照宮の眠り猫、エジプトのミイラ、昔は猫の目で時間を確かめたんだ」
猫はそれぞれ白黒赤青の色。部屋の四隅に一匹ずつ置いた。ベッドに横になると、どこからかサラサラと砂の落ちる音が聞こえて辺りが暗くなり、私はいつの間にか猫達の祖先のいたリビアの砂漠にいる。目線の先の月が満ちたり欠けたりしている。そこら中に飛び跳ねる猫の気配。
遠くから風に乗って長く尾を引く鳴き声が聞こえて、一匹が近づくと私の耳にキスをした。
私は眠っていた。目が醒めると手に金色の砂を握っていた。彼がその砂で砂時計を作ってくれた。
時計の砂が落ち始めると、何だか時間の流れが遅くなった様に感じて私はふわりと眠くなった。すると金色の猫が現れて、私のお腹の上に乗った。私は猫の下で猫を寝かせる夢をずっと見続けていた。
その他
公開:19/07/08 00:44
更新:19/07/08 23:10

北澤奇実

慌てて書きましたが、七夕祭りに間に合いました!

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