言葉の海辺

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特段、かわり映えもしない話


目を閉じると、暗い夜の海が見える

見渡す限りの断崖絶壁に囲まれて
足元の砂は白くほのかに光を放ち


穏やかな波の響きに心を寄せて
静やかに波は打ち寄せ響き消え


真黒な海はいつまで続き
星の少ない夜空に交わり

この砂浜に閉じ込められて
砕ける波間に視線を向ける


やがて僕は見出すだろう
波打ち際の言の葉たちを

拾い集めた言の葉たちは
腕(かいな)の先から儚く消え落ち
僕はつたない文章を綴る

拾い損ねた言の葉たちは
やがて母なる海に抱かれ
再び浜辺を知る事もない


僕はいつまでも果てる事なく
この断崖に僕を囚わせたまま
つたなく言の葉を紡ぎ続ける

特段特別でもないこの場所を
ただ、愛しているだけなのだ
その他
公開:19/07/04 00:23

やまのまや( 東京 )

いそがしさにかまけて、しばらくお留守にしていたら。
初めての入賞を頂戴いたしました。素直にうれしいです♪
https://short-short.garden/contest/532923
目を留めていただいて、ありがとうございます(^^)

さぁさ! もの語りをはじめよう

400文字の小箱の奥に
ぎゅっと詰まった言の葉と

明けた途端にポンと広がり
はらり舞い散るヒトハシのムゲン

垣間見えるは神か悪魔か
ひと筆つづりて 心留め置き
今日も今日とて 世界を創る

さぁさ! もの語りが始まるよ!

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