新生活殺自在術

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俺は春から不幸に見舞われている。婚約は解消され部屋に水が漏り、職まで失った。
駅で押されて線路に落ちる所を初老の男に助けられた。男は「お前、新生殺だな」と言った。「宗教はちょっと…」「次は死ぬぞ」
男に言われるままに自分の生活圏を歩くと、いつものコンビニで邪気を感じた様だ。男は「活ッ!」と叫び俺に念を送った。すると俺の体を抜けて何かがレジの方に飛び、悲鳴が聞こえた。見るとレジのお婆さんが腰を抜かしている。男が言う。「やはりお前か。この若者が春に浮かれているんで八つ当たりしたんだろう」どうやら顔見知りみたいだ。「それで秘術を使ったんだな」
お婆さんが目を逸らして「だってそれは…あんたが…」と言うと、男は「それは誤解だ」ときっぱりと言った。「え?」「誤解だ」二人は話しているうちに良い雰囲気になっていった。やがて男は「ワシら、これから新婚生活始めるわ」と俺に言った。隣でお婆さんが頬を染めていた。
ミステリー・推理
公開:19/03/12 22:51
活殺自在=生かすも殺すも自由にできること

北澤奇実

慌てて書きましたが、七夕祭りに間に合いました!

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