『喪中はがきの転身』

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「なあ、年賀はがき」
「なんだい、喪中はがき君」
「俺は、今年で年末年始郵便の舞台から降りようと思う」
「いったいどうしたんだい?」
「気づいたのさ。俺が相手先に届かなければ、年賀はがき、君の配達量が1枚増えるってことに」
「そ、それはそうだけど」
「君たち年賀はがきはメールやSNS文化に押されて年々数が減っている。このままだと確実に滅びる。だから俺は君たちのために身を引くんだ」
「そんな、喪中はがき君……」
「いいのさ、俺をもらって喜ぶ奴なんていない」
「そんなこと言うなよ。そうだ、僕にいい考えがある」
「なんだい?」
「君も年賀はがきになるんだ」
「え?」
「変装だよ、変装。さあ、これを着て」
「なるほど、考えたな。これで喪中はがきはなくなり年賀はがきが2枚増えることになる」
「そうさ、喪に服すってやつだよ」
その他
公開:18/12/28 06:32
出演辞退する喪中はがき スクー

ひょろ( twitterが主。あとは「月の音色」の月の文学館コーナー )

短いものしか書けない系ものかき趣味人
江坂遊先生の「短い夜の出来事」(講談社文庫)に入っているハイパーショートショートに触発されて、短い小説を書いている。
原稿用紙5枚→3枚→半分(200字)→140字(twitter小説)と着々と縮み中w。
月の音色リスナー

目にも止まらぬ遅筆を見よ!

twitterアカウント:hyoro4779

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