『無病白菜』

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「さあ、今朝の『モーニングファーム』はN県M市の白菜畑より中継しております。
 いま世界中で注目されているこの白菜。
 それでは、生産者の田端さんにお話を伺いましょう。
 田端さん、おはようございます」
「おはようございます」
「田端さんの生産しているこの無病白菜。これはどんな白菜なんでしょうか」
「名前の通り食べると病気にならない白菜です。
 林檎一個で医者いらずとか、トマトが赤くなると医者が青くなるのように野菜や果物には病気に抗する力があります。
 それを極限まで高めたのがこの白菜なんです。
 これを食べると病気は治りますし、その後一生病気にはかかりません」
「すごいですね。ノーベル賞間違いなしじゃないですか?」
「いやいや、この白菜にも欠点がありましてね」
「欠点ですか?」
「若い女性に限るんですがね、良くない男に寄りつかれるようになるんですよ。
 野菜だけに悪い虫につかれやすくて」
その他
公開:18/12/18 21:56

ひょろ( twitterが主。あとは「月の音色」の月の文学館コーナー )

短いものしか書けない系ものかき趣味人
江坂遊先生の「短い夜の出来事」(講談社文庫)に入っているハイパーショートショートに触発されて、短い小説を書いている。
原稿用紙5枚→3枚→半分(200字)→140字(twitter小説)と着々と縮み中w。
月の音色リスナー

目にも止まらぬ遅筆を見よ!

twitterアカウント:hyoro4779

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