『脛毛の乱』
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脛毛が拗ねた。
いや、しょうもないオヤジギャグでなく本当に。
今も彼ら(?)は私の脛で抗議の声を上げている。
「我々は剃られるために生えてきたんじゃないぞー」
「そうだー」
「永久脱毛は悪魔の所業だー」
「そうだー」
「我々は断固ここを動かないぞー」
彼らはどうやら本気らしい。
剃られまいとする彼らはその身を固くし一本一本が針のようだ。
迂闊に左右の脚を近づけると針が刺さる。
もはや私の脚は血だらけ傷だらけだ。
ここは何とか下手に出てご機嫌を取るしかない。油断して柔らかくなったところをカミソリで一網打尽だ
「分かったわ。剃らないし抜かない。今後はあなたたちをもっと大事にするわ」
が、彼らは聴く耳を持たなかった。
「そんなの嘘だ!内心では油断したところを剃ろうとしてるだろ!」
げ、ばれてら。
「そんな、脛に傷のあるやつの言葉なんて信用できるか!」
いや、しょうもないオヤジギャグでなく本当に。
今も彼ら(?)は私の脛で抗議の声を上げている。
「我々は剃られるために生えてきたんじゃないぞー」
「そうだー」
「永久脱毛は悪魔の所業だー」
「そうだー」
「我々は断固ここを動かないぞー」
彼らはどうやら本気らしい。
剃られまいとする彼らはその身を固くし一本一本が針のようだ。
迂闊に左右の脚を近づけると針が刺さる。
もはや私の脚は血だらけ傷だらけだ。
ここは何とか下手に出てご機嫌を取るしかない。油断して柔らかくなったところをカミソリで一網打尽だ
「分かったわ。剃らないし抜かない。今後はあなたたちをもっと大事にするわ」
が、彼らは聴く耳を持たなかった。
「そんなの嘘だ!内心では油断したところを剃ろうとしてるだろ!」
げ、ばれてら。
「そんな、脛に傷のあるやつの言葉なんて信用できるか!」
公開:18/12/14 20:35
短いものしか書けない系ものかき趣味人
江坂遊先生の「短い夜の出来事」(講談社文庫)に入っているハイパーショートショートに触発されて、短い小説を書いている。
原稿用紙5枚→3枚→半分(200字)→140字(twitter小説)と着々と縮み中w。
月の音色リスナー
目にも止まらぬ遅筆を見よ!
twitterアカウント:hyoro4779
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