『インドの竜宮城』

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ある日、浦島次郎は浜辺でいじめられている亀を助けました。
亀は言います。
「私はインド洋から遥々やってきた亀です。あなたを竜宮城へお連れしましょう」と、ヒンディー語で。
次郎は第2外国語としてヒンディー語を習っていたので辛うじて聞き取れました。
さて、インドの竜宮城はと言うと昔話の絵本で見たのとはだいぶ違っています。
外観はタージ・マハルの様だし、乙姫様もなんだかエキゾチックです。そして、朝昼晩と3食カレー。
流石にそうなると飽きるのも早く、次郎は三日ほどで家に帰ることを決めました。
お決まりの玉手箱はないのかと尋ねると乙姫様はこう答えました。
「インド式は違うの。もっと早くから仕込んであるわ」
何のことか首をかしげながら次郎が浜へ戻るとばったり友人と出会いました。
「次郎、お前随分老けたな」
ドキッとして次郎は乙姫の言葉を思い出します。
もしやあのカレーに加齢効果があったのでは……。
ファンタジー
公開:19/02/04 06:24
スクー 第二外国語三食カレー

ひょろ( twitterが主。あとは「月の音色」の月の文学館コーナー )

短いものしか書けない系ものかき趣味人
江坂遊先生の「短い夜の出来事」(講談社文庫)に入っているハイパーショートショートに触発されて、短い小説を書いている。
原稿用紙5枚→3枚→半分(200字)→140字(twitter小説)と着々と縮み中w。
月の音色リスナー

目にも止まらぬ遅筆を見よ!

twitterアカウント:hyoro4779

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