『毒性増強合宿』

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「いいかお前ら!このグラフをよぉく見ろ!」
教官ノロウイルスがバンバンとホワイトボードを叩くたび、体育座りの若手ノロウイルスはびくっと首を縮ませます。
「なんだ、この成果は!我々ノロウイルスによる被害者数は年々減る一方じゃないか!」
確かにグラフは右肩下がり。
「んなこと言ってもよぅ」
「医療の進歩が……」
若手がざわめき始めます。
「煩い!」
バァン。教官が今までより一層強くホワイトボードを叩きました。
「それもこれも、お前らの毒性が弱くなったからだ!軟弱者どもめ!よって明日より毒性増強合宿を行う!」
若手が再びざわめきます。
「ええ~」
「やりたくねぇ~」
「てか、たりぃ」
どうやら毒性は増えず、"めんどくせぇ"が増えることになりそうです。
来年のグラフも右肩下がりでしょうね。
その他
公開:19/01/25 05:16
スクー 合宿も視野に入れたノロウイルス

ひょろ( twitterが主。あとは「月の音色」の月の文学館コーナー )

短いものしか書けない系ものかき趣味人
江坂遊先生の「短い夜の出来事」(講談社文庫)に入っているハイパーショートショートに触発されて、短い小説を書いている。
原稿用紙5枚→3枚→半分(200字)→140字(twitter小説)と着々と縮み中w。
月の音色リスナー

目にも止まらぬ遅筆を見よ!

twitterアカウント:hyoro4779

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