『会員制クラブ「セクシー素数」』

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「あら、香織さん。お久しぶり」
「皐月さん、お久しぶり。今日もセクシーね」
「香織さんこそ。あら、そちらはお連れさん?」
「そう。会社の後輩。見ての通りセクシーさが足りないの」
「後輩ちゃん、そんなに固くならないで。ここは男子禁制女の園。女がセクシーさを学ぶクラブよ。香織さんだって入ってまだ日が浅いけど、こんなにセクシーになったのよ」
「もう、ばらさないでよ皐月さん」
「ま、私も香織さんのひとつ前なんだけどね。あ、これはクラブの会員ナンバーのこと。セクシー素数で振られるのよ。セクシー素数って知ってる?差が6になる素数の組のこと。私が227、香織さんが233。そうすると貴女は……」
「239ね」
「あら、そうすると私たちセクシー素数の三つ子ね」
「あは、じゃあ乾杯といきましょ」
「あら、だめよ後輩ちゃん。水なんかで割ろうとしちゃ。セクシー素数は6を愛さなきゃ。入れるのはロックア・イ・ス」
その他
公開:19/01/22 21:54
数学 セクシー素数

ひょろ( twitterが主。あとは「月の音色」の月の文学館コーナー )

短いものしか書けない系ものかき趣味人
江坂遊先生の「短い夜の出来事」(講談社文庫)に入っているハイパーショートショートに触発されて、短い小説を書いている。
原稿用紙5枚→3枚→半分(200字)→140字(twitter小説)と着々と縮み中w。
月の音色リスナー

目にも止まらぬ遅筆を見よ!

twitterアカウント:hyoro4779

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