みつばちボタン ~ 太陽物語

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働き者のみつばちは、
今日も朝から蜜を集めて、花から花へと飛び回ります。

夏の日差しが暑いので、木陰で少し休んでいると、
アゲハチョウがやってきました。

「働き者のみつばちさん。
おいしい蜜がたくさんとれる、お花畑を見つけたよ。
君も後から行くといい。」
「ありがとう!アゲハチョウさん!」

教えられた森を抜けると
ハンゴンソウの黄色いお花が、丘一面に咲いています。

働き者のみつばちは、夢中で蜜を集めます。

気が付けば、日も暮れ辺りは真っ暗に。
怖くなったみつばちが、葉陰でふるふる震えていると

「どうしたんだい?みつばちさん。」
「ああ、狐の旦那さん。暗くて道がわからないのです。」
「ならばボクのボタンにおなり。家まで連れて行ってあげよう。」

狐は小さなみつばちを、そぅっとシャツの裾に乗せます。
こうして迷子のみつばちは、無事にお家に帰れました。

今は昔の物語。
ファンタジー
公開:18/09/07 03:33
更新:19/07/03 00:59
#太陽物語

やまのまや( 東京 )

目を留めていただいて、ありがとうございます(^^)

さぁさ! もの語りをはじめよう

400文字の小箱の奥に
ぎゅっと詰まった言の葉と

明けた途端にポンと広がり
はらり舞い散るヒトハシのムゲン

垣間見えるは神か悪魔か
ひと筆つづりて 心留め置き
今日も今日とて 世界を創る

さぁさ! もの語りが始まるよ!

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