はりきゅうマッサージ

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紹介された針の先生は、普通と一味違うらしい。
私は期待を胸に、診察台にうつ伏せになる。

「症状は?」
「ええと。頭痛と肩コリと、腰痛かなぁ。」

それだけ聞くと、
先生は静かに体を触診しだした。

途端、意識が体からするりと抜けて、
外の世界に放り出される。

『え? え?』

先生は何事もなかったように、針を打ち出す。

自分が針を打たれる姿を見るのは何ともシュール。
だがそれ以上にシュールなのは、
針が打たれたその場所から、
黒い小人がポロリと出てくるその光景。

小人達は、浮いてる私の方へやってきて、
次々に説教を始めだした。

『おまえ動かな過ぎなんだよ』
『ジャンクフード反対!野菜食わせろ』
『たまにゃ温泉連れてけ』

先生がなん十本も針を打つものだから、
小人の説教も終わらない。

かくて私は体の声を聴き、
今ではすこぶる健康に気を使っている。

もうあんな説教はたくさんだ。
その他
公開:18/09/04 09:36
更新:19/07/03 02:17

やまのまや( 東京 )

いそがしさにかまけて、しばらくお留守にしていたら。
初めての入賞を頂戴いたしました。素直にうれしいです♪
https://short-short.garden/contest/532923
目を留めていただいて、ありがとうございます(^^)

さぁさ! もの語りをはじめよう

400文字の小箱の奥に
ぎゅっと詰まった言の葉と

明けた途端にポンと広がり
はらり舞い散るヒトハシのムゲン

垣間見えるは神か悪魔か
ひと筆つづりて 心留め置き
今日も今日とて 世界を創る

さぁさ! もの語りが始まるよ!

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