ヒモセン

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「勤務中はこれを着けてください」人事の美女は腕輪を机に置いた。「社内恋愛の効率的達成と勘違いによるセクハラ防止の施策です。この腕輪は人の発するフェロモンに反応します。着けた人間が対象に好意を持ち、同様に相手も好意を持っていると腕輪が振動します。ヒモセンなんて呼ぶ人もいますけど」言われる俺の腕輪はピクリともしなかった。
「オレの腕輪は常にブルブルだよ」同期の橘は言った。全てが高評価の男だ。その後も俺の腕輪は動かない。これって非モテセンサー?
それが今日、うちの女社長への初めてのプレゼン。俺の腕輪はブンブン鳴った。社長は美熟女だ。悪くない。
「私の気持ちは解っているわね」陰で社長は言った。これで俺も出世街道。未来の取締役だ!
彼女は続けた。「では、私に相応しい男になる為に今から営業の一線で修業。退勤後は中国語と格闘技の訓練よ。死なないでね」
え?ヒモセンって『ヒモになれるセンサー』じゃないの?
その他
公開:18/10/30 04:43

北澤奇実

慌てて書きましたが、七夕祭りに間に合いました!

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