知らない道をゆく読書家

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からん、と音がして客が入ってきた。
青い髪に青い瞳。ここ神保町もいまや観光地だ。海外からの旅行者だろう。

コーヒーを片手に眺めていると、客は本棚の端から端へと眺め、二周目を始めた。今度は本の隙間にそっと指を入れ、本を取り出し、小脇に抱えていく。
本好きの行動だと感じ、嬉しくなった。

本を手にレジへやってきた。
日本円で支払いをすませ、本を袋に入れて渡すと、手まねきされた。
着いていくと、道端に車が停めてあった。
一冊の本とカードを私に差し出した。私が受け取ると、客は満足そうに車に乗り、エンジンをかけ、

遥か天空に向かって飛び去った!

我に返り、カードを見ると、見たことのない文字で書かれていた。本も同様だ。
どこから来た? 日本のお金をどうやって手に入れた?
疑問がつきないが、まあ、それはたいした問題ではないと思い至った。

だって、本好きの仲間が、わざわざうちに来てくれたのだから。
ファンタジー
公開:26/10/17 11:52

蒼記みなみ( 沖縄県 )

南の島で、ゲームを作ったりお話しを書くのを仕事にしています。
のんびりゆっくり。

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