オトナの登校日

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目覚めると、カレンダーが8月32日になっていた。

「ずっと夏休みだったらいいのに」なんて叫んだからだろうかと考えていたら突然、床が抜けた。
落下する感覚に声も出せない。
やがて、柔らかいものに包まれて止まった。
目を開けると、白髪の老人が俺を見下ろしている。

老人は、ここはあの世とこの世の間。人生の途中で訪れる、生と死のはざまだと言った。
指差した方を見ると、青空の下で人々が懸命に学び、働いていた。

思い出した。
俺もここで徳を積み、夏休み、つまり人としての一生を得たのだ。
今日は夏休みの間にある、登校日だ!

――気づくと、自分の部屋に戻っていた。
カレンダーは、9月1日になっている。

カーテンをあけて窓の外を見る。
見慣れた景色が、やけにキラキラして見えた。
俺は初めからずっと夏休みの中だった。

だったら、やりたいようにやるしかない。
夏休みの終わりに、後悔が残らないように!
ファンタジー
公開:26/08/30 09:59

蒼記みなみ( 沖縄県 )

南の島で、ゲームを作ったりお話しを書くのを仕事にしています。
のんびりゆっくり。

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