クリップ犬

3
4

 ブリーダーをしている友人。一匹の犬が子供を産んだから見に来ないかと誘われて行ってみると、そこにはたくさんのクリップがあった。
「この子達はクリップ犬と言ってね、あなたの世話をしてくれる犬なの」
「私の世話を?え、逆でしょ」
「いいえ、間違いなくあなたの世話よ。あなた、最近太ったって言ってたでしょう?それはお菓子の袋の口を開けたままにしているから。それをほら、この通り」
 そう言って友人はお菓子の袋を床に置き、手を伸ばそうとする。するとすかさずクリップ犬が飛びつき、フタを閉じてしまった。
「すごい!ねえ、子犬を見せてよ、引き取るわ!」
 安易に飛びつく私に、友人は眉間に皺を寄せて言った。
「あー、やっぱりあなたには無理かな?」
「どうしてよ」
「気をつけてよ。みんな、ダイエットより食欲だ、ってすぐ返しに来ちゃうんだから」
公開:26/03/24 18:01

さがやま なつき( 鹿児島 )

2021年7月初投稿。お話の主人公は男性(もしくは少年)が多め。女性はキャラ作りが苦手です。(口調が書けない)

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容