線の先は

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 丸い輪を型どる電灯が、瞳に景色を流し込む。天井に向けた目を瞬かせ、寝そべっていた。手を止めて、息を吐く。身体を起こして。

 秒針が刻む。
 滴り、溢れる。
 水が、流れて。

 ──音。

 耳に入り、震わせる。

 床に擦りながら膝を立て、腰を伸ばした。台所に足を運ぶ。白と黒の線を超えて。

 光はもう、届いていない。

 淡く桃色に揺らめく水槽。
 覗くと、泡が弾けた。

 鼓動が聞こえる。重なり、混ざって。

 ──音。

 暗闇に手を伸ばした。壁をなぞり、指を這わせて。

 黒が、白に反転した。

 ────もう、聞こえない。

 


 

 

 
SF
公開:26/03/27 21:00
更新:26/03/27 12:37
境界 詩的掌編 日常

shige5964

哲学的な掌編を書いています。ブログに作品を置いてますので、ご興味があればこちらも是非。
https://baseman0406.blogspot.com/?m=1

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