タイムカプセル

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 卒業記念にタイムカプセルを埋めることになった。皆思い思いに何を埋めようかと話し合っていた所に、先生が配り物をした。一枚の紙だった。先生は言った。
「ここに色褪せてほしくない思い出と、その時間を書いてください。」
「時間、ですか?」
「ええ。次にあなたがそれを開く時、みずみずしい時間との再会ができますように」
 みずみずしい時間との再会。素敵な言葉だと思った。大人に聞けば、人生いろいろある、そんな時、みずみずしい、無垢だったあの頃を思い出すと涙が出ると聞く。そんな体験、私もしたい。私は色褪せないまま残したい時間を真剣に、慎重に考える。
 ふと、あることが気になって先生に尋ねた。
「だけど、どこに埋めたかわかるかな?何か目印立てます?」
 すると先生は答えた。
「そんなものはいらないよ。地面の中から、時計の針の音が、若い君たちの鼓動という時計の針の音が聞こえてくるからね。」
公開:26/03/22 09:53
更新:26/03/22 09:56

さがやま なつき( 鹿児島 )

2021年7月初投稿。お話の主人公は男性(もしくは少年)が多め。女性はキャラ作りが苦手です。(口調が書けない)

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