汚れた門柱

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 今日も涼やかな声がする。あの子の声だ。いつも僕に会いに来てくれる、大好きなあの子。
「はあ、はあ……!」
 走ってきたらしい彼女は、とん、と門柱に背を預ける。
「日直の仕事って嫌いだわ」
 そうか、それはお疲れ様。
(聞こえないか、彼女には)
 それを切なく、思う僕。ほどなく聞こえる、もうひとつの声。僕がもっとも、嫌いな声。
「おまたせ」
 現れたのは、長身の男。こういうのを「イケメン」と、いうのだろうか。
(僕はそう思わないね)
 体が横に大きい僕の方が、どっしりがっしり、彼女を受け止められる。おまえなんて、ひょろ長い、犬にしょんべん引っ掛けられる電柱のようじゃないか。
だけど。
「行こうか」
「はいっ!」
 去っていく二人。寄り添って歩く二人。待って!行かないで!

「あれ、あやか。汚れてる」
「へっ?どこですかっ?」
「背中。まって、なにか文字がーー」

ーーす、、、、、きーー
公開:26/03/12 08:50

さがやま なつき( 鹿児島 )

2021年7月初投稿。お話の主人公は男性(もしくは少年)が多め。女性はキャラ作りが苦手です。(口調が書けない)

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