「殺さないよ」から始まる君たちへの懺悔 ー犬編ー

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「殺さないよ」
 張り詰めた様子の空気を感じながら、私は言った。
「ごめん、言い方が悪かったね。そういう意味じゃないんだ。決して君を殺すという意味じゃない。ただ君には第二の人生、犬生?を送ってほしいんだ。他の人間のそばで、自由に、本能のままに、ああっ、どう言えば君に伝わるのか!」
 うまく言えない私の話しを、君はどれだけ理解したろう。冷めた空気に聞いてみても、それはわからなかった。それでも話し続ける私。きっと君ならわかっている、そう信じて。
「君には感謝をしている。わかるだろう?私の気持ちが。長い付き合いだったものな。だけど私にも人生がある。それはまだ長い。君にも君の犬生がある。でもそれは」
 でもそれは…?それはなんだ?
「それはなに?」
 君が言った、気がした。
「短いって?」 
!!!!

 足元で私の二代目の盲導犬が、怒れる初代に向けて唸った。
公開:26/02/10 17:37

さがやま なつき( 鹿児島 )

2021年7月初投稿。お話の主人公は男性(もしくは少年)が多め。女性はキャラ作りが苦手です。(口調が書けない)

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