「殺さないよ」から始まる君たちへの懺悔 ー羊編ー

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「殺さないよ」
 僕は言ったけど、君は信じてくれそうもなかった。
「本当さ。君と僕の仲じゃないか、信じてよ」
 君は僕の懇願を、聞いているのか、いないのか。ただそこには、生気をなくした目の君がいた。
 学校から帰ったとき、僕はとても驚いたんだ。君がいない、遅すぎないかって。
 僕が悪かったよ、行く所すべてついてくる君、それはもう可愛くて、学校のみんなからも好かれたんだと思っていた。だから僕と一緒には帰らず、誰かと遊んでいるんだって。
 だけどその帰りは遅すぎて、やっと帰ってきた君は、変わり果てた姿をしていた。丸刈りで、怪我まで負って。毛刈りは僕の仕事なのに。ねえ君、それは誰にやられた?
「ンベエ…」
 君の低い声。僕は小さく、首を振る。
「わかっている。人が好きな君が、大の喧嘩嫌いだってこと」
 でもね、でも。
「ごめんね」
 怒りを抑えられない僕は、拳を握って外に出た。
公開:26/02/08 19:34

さがやま なつき( 鹿児島 )

2021年7月初投稿。お話の主人公は男性(もしくは少年)が多め。女性はキャラ作りが苦手です。(口調が書けない)

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