「殺さないよ」から始まる君たちへの懺悔 ー蛇編ー

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「殺さないよ」
 そう言ったあと、私はいつもの癖でちろりと舌を出してしまった。
「殺さないってば。本当だよ?」
 ちろり。ぴろぴろ。先が二方に割れた舌。
「たしかに私は、羨ましい。だけど、ほら。どちらが強いと思うんだい?あきらかに君だろう?」
 だって君は、火を噴ける。触れれば傷つきそうな、棘だってあるじゃないか。そんな君を、私が殺すとでも?
 ちろり。ぴろぴろ。ちろりぴろ。やばい。本音が漏れそうだ。
「そうだねぇ。私が約束を違えそうになった時、君は迷わず約束を違えていい。私を殺していいと言ってるんだ。それは『殺し』じゃない、『自己防衛』だ」
 ちろり、ぴろぴろ。鎮まれ本音。
「悲しいな、友だちになりたいだけなのに」
 ああ限界だ。もう限界。
「友だちになれない君は、信用できない。ごめんね」
 いちおう謝り、次の干支の座を奪いそうな君の命を、私は無惨に奪い取った。
公開:26/02/07 23:55
更新:26/02/08 04:32

さがやま なつき( 鹿児島 )

2021年7月初投稿。お話の主人公は男性(もしくは少年)が多め。女性はキャラ作りが苦手です。(口調が書けない)

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