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蛍花火という花火を作っている人がいるという。蛍花火は線香花火の一種で先端の火の玉がいつまでも消え落ちない花火だそうだ。ぼくは早速じいちゃんと見に行った。
 蛍花火は蛍舟の上で見られるらしい。と、早速船頭さんが花火の先端を上に向けて、しばらく何かを待っていた。
「何を待っているの?」
 ぼくが聞くと、船頭さんは言った。蛍だよ、って。
「最近見られなくなった蛍を誘い出す方法でね。蛍は遊びが好きだから」
 船頭さんが言った時だった。蛍花火の先端の火の玉がふわっと離れたと思うと、宙へ舞いがってゆらゆらと揺れ動き始めた。それはまるで蛍のようで、ぼくはつい見惚れてしまっていた。すると、やはり花火に誘われた蛍が茂みから飛び出てきて花火と戯れ始めた。
「蛍の光は儚いけれど、坊やの夏はまだこれからだよ。じゅうぶんに楽しみな」
 船頭さんの言葉にぼくはにっこり微笑んでこたえた。
公開:26/07/25 08:44

さがやま なつき( 鹿児島 )

2021年7月初投稿。お話の主人公は男性(もしくは少年)が多め。女性はキャラ作りが苦手です。(口調が書けない)

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