天使の嫁入り

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7月の初旬、梅雨明けのとても暑かった日のこと。
学校の帰り道で、どこからか白いふわふわが飛んできて、僕の鼻にくっついて消えた。
冷たくてびっくりした。

祖父に話すと、「天使の嫁入り」だと教えてくれた。
どこかで天使の結婚式が行われていて、幸せのお裾分けが、雪として舞い降りるという。

そんな話も、夏休みに入る頃には忘れていた。
夢中で駆け回った休みはあっという間に去り、始業式を迎えた。

夏休みの思い出で騒がしい教室で、突然、声が消えた。
先生が、女の子と一緒に教室に入ってきたのだ。
神奈川から来た転校生は「有希」という名前だった。

有希さんは僕の隣の席になった。
最初はお互い緊張していたけど、同じ本が好きだと分かり、少しずつ打ち解けていった。

ふと、「天使の嫁入り」のことを思い出した。
夏休みが終わってしまった寂しさは、どこかに消えていた。
ファンタジー
公開:26/07/05 09:52

蒼記みなみ( 沖縄県 )

南の島で、ゲームを作ったりお話しを書くのを仕事にしています。
のんびりゆっくり。

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