はじまりの言葉

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砂漠に唯一のオアシスをめぐり、長く争いが続いた。
オアシスの水は、全ての動物に行き渡る量はなかったのだ。
ボスのゾウとライオンは何度も話し合い、協定が結ばれ、破られてきた。

その日も太陽が頭上を回った頃、ライオンたちがやってきた。
先頭には、鼻に巨大な角を持つ、大型のサイがいる。

ライオンが低く吠えた。それを号令に、動物たちが激突する。
地響きを立てて進むサイを遮ったのは、ゾウだった。

2匹は頭をぶつけ、押し合った。
いつしか、動物たちはかたずを呑んでその様子を見守っていた。

――そのとき!
ゾウの鼻がするりとサイの身体の下に入った。
身体を低くしたゾウは、サイを持ち上げ投げ飛ばした。

「サイが投げられた!」

ライオンはおののき、仲間を連れて撤退していった。
その後も続いた争いの中でも、ライオンの言葉はオアシスに長く語り継がれたという。
ファンタジー
公開:26/06/23 10:20

蒼記みなみ( 沖縄県 )

南の島で、ゲームを作ったりお話しを書くのを仕事にしています。
のんびりゆっくり。

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