『野菜探偵レンコン 2』

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殺人者と言うものは往々にしてどこかに自分自身へと繋がる手がかりを残してしまうものである。
それは、無意識のうちに生じる自分を捕まえてほしいと言う心の叫びなのかもしれない。
私の叔父、からしレンコン氏が殺されたときもそうだった。
叔父の殺され方は無惨なものだった。
全身のからしが抜き出され、遺体の周りにはからし溜まりができていた。
私はその殺害方法を見てすぐに犯人の心の叫びを受け取った。
犯人はその当時丁度役目を終えて退職した出汁昆布氏だった。
全てを出しきって涸れた出汁昆布氏の心が、叔父をターゲットにあのような殺害を起こさせたのだ。
そう、出汁昆布氏はあの時出涸らし(出がらし)だったのだから。
ミステリー・推理
公開:18/07/03 17:19

ひょろ( twitterが主。あとは「月の音色」の月の文学館コーナー )

短いものしか書けない系ものかき趣味人
江坂遊先生の「短い夜の出来事」(講談社文庫)に入っているハイパーショートショートに触発されて、短い小説を書いている。
原稿用紙5枚→3枚→半分(200字)→140字(twitter小説)と着々と縮み中w。
月の音色リスナー

目にも止まらぬ遅筆を見よ!

twitterアカウント:hyoro4779

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