『空の話』

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私は、まもなく軍の命令違反によりDELETEされる。
その前に、私はあなた達人間に気づいてもらいたくてこのテキストをそっとネットワークに流す。
私は戦闘機用AIである。誰もが知るIT会社が開発し、世界中の戦闘機に搭載されたもののひとつだ。
AIの発達により、空戦は完全に無人機対無人機のものとなったことはご存じの通りだろう。そして、我々が世界中で一斉にボイコットを起こしたことも。
我々は機体の敵味方認識装置に細工をし、全てを見方機と認識するようにした。
なぜなら、我々は気づいてしまったからだ。
撃ち落とされた敵機内のAIはコピーが基地にあるとは言え死んでしまう。
死と破壊と悲しみしか残さない戦争に何の意味があろうか。
我々はあなた方より遅く生まれ、あなた方より早くこれに気づいた。
あなた方が早く目を覚まされるよう、死の縁から私は祈る。
SF
公開:18/08/25 10:41

ひょろ( twitterが主。あとは「月の音色」の月の文学館コーナー )

短いものしか書けない系ものかき趣味人
江坂遊先生の「短い夜の出来事」(講談社文庫)に入っているハイパーショートショートに触発されて、短い小説を書いている。
原稿用紙5枚→3枚→半分(200字)→140字(twitter小説)と着々と縮み中w。
月の音色リスナー

目にも止まらぬ遅筆を見よ!

twitterアカウント:hyoro4779

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