商店街の軌跡(ジンクス) ~ 新高円寺

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ふと、思い出したのだ。
大学の頃、よく彼女が言ってたジンクスを。

「商店街のど真ん中で、
真夜中の2時に大声で告白すると、その人と結ばれる。」

当時僕は、へぇとそっけない返事をしてた。
「だってソレ、普通じゃね?」
「んもう… そうじゃないのよ…」


あの後、彼女は地元へ戻り、
僕はプロポーズをし損ねた。


以来、足が遠のいていたが、
合コンの頭数合わせで、数年ぶりに来る羽目になった。
気分が乗らない。

2次会は断って
独り飲みなおした終電逃しの、帰り道。


商店街の入り口に立って振り返る。

深酒が、僕の何かを「カチリ」と外した。

道路を彩る赤いタイルが、心なしか光って見える。

矢も盾もたまらず走り出す。

熱いものが込み上げてくる。

赤い道はキラキラと光を増して、
空に向かって伸びていく。時刻は2時。

涙をこらえきれず、
僕は大声で彼女の名前を叫んで走った。。。
ファンタジー
公開:18/08/23 05:22
更新:18/08/31 16:26
#メトロ丸ノ内線

やまのまや( 東京 )

目を留めていただいて、ありがとうございます(^^)

さぁさ! もの語りをはじめよう

400文字の小箱の奥に
ぎゅっと詰まった言の葉と

明けた途端にポンと広がり
はらり舞い散るヒトハシのムゲン

垣間見えるは神か悪魔か
ひと筆つづりて 心留め置き
今日も今日とて 世界を創る

さぁさ! もの語りが始まるよ!

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