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その男は、いつでも笑顔だった。

なぜならその男は、
嫌なことはいつだって、
部屋にあるゴミ袋に捨てていたから。

ある時、ゴミ袋がパチンと弾けた。

男は今まで捨ててきた、
沢山の感情に襲われた。

悲しみ、苦しみ、嫉妬、妬み、そねみ。
意地悪さや冷たさ、卑屈さ、狡猾さ。。。

一瞬、うずくまって立ち上がった男は、
やっぱり笑顔だった。

だって男は、笑顔を作ることしか知らなかったのだから。
その他
公開:18/08/18 09:07

やまのまや( 東京 )

目を留めていただいて、ありがとうございます(^^)

さぁさ! もの語りをはじめよう

400文字の小箱の奥に
ぎゅっと詰まった言の葉と

明けた途端にポンと広がり
はらり舞い散るヒトハシのムゲン

垣間見えるは神か悪魔か
ひと筆つづりて 心留め置き
今日も今日とて 世界を創る

さぁさ! もの語りが始まるよ!

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