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「そら、ごらん!仔イヌがでた」
「今度は、仔ネズミよ」
「ああ、こっちからは仔ウサギだ」
「おかしいな、いるはずの仔ネコがいない」
「それよりも、仔トリをさがして」
「やっぱり、仔ヒツジがかわいいね」
「よく見ると、仔ブタもいるね」
「だけど、仔ウシにはかなわないさ」
「あっちからは、仔ウマがきたよ」
「やっぱり動物のこどもは、かわいいね」
「かわいいね」
「うん、かわいいね」
「まったく、かわいいね」
うん。間違ってるね。
皆間違いに気づいているね。
だけど華麗にスルーしてるね。
場の空気を見事に読んでいるね。流されているね。
そうさ。
この場で間違いなんか、
誰も指摘しやしないのさ。
だってうちら、日本人だもの。
「今度は、仔ネズミよ」
「ああ、こっちからは仔ウサギだ」
「おかしいな、いるはずの仔ネコがいない」
「それよりも、仔トリをさがして」
「やっぱり、仔ヒツジがかわいいね」
「よく見ると、仔ブタもいるね」
「だけど、仔ウシにはかなわないさ」
「あっちからは、仔ウマがきたよ」
「やっぱり動物のこどもは、かわいいね」
「かわいいね」
「うん、かわいいね」
「まったく、かわいいね」
うん。間違ってるね。
皆間違いに気づいているね。
だけど華麗にスルーしてるね。
場の空気を見事に読んでいるね。流されているね。
そうさ。
この場で間違いなんか、
誰も指摘しやしないのさ。
だってうちら、日本人だもの。
その他
公開:18/08/19 01:44
目を留めていただいて、ありがとうございます(^^)
さぁさ! もの語りをはじめよう
400文字の小箱の奥に
ぎゅっと詰まった言の葉と
明けた途端にポンと広がり
はらり舞い散るヒトハシのムゲン
垣間見えるは神か悪魔か
ひと筆つづりて 心留め置き
今日も今日とて 世界を創る
さぁさ! もの語りが始まるよ!
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