『家』

2
39

あの家にはきっと何かある。誰もがそう思っていた。
不思議と緑滴る森の一軒屋。
科学者達は調査隊を派遣した。
第一調査隊は家の前まで言ったが、入ることはできなかった。鍵がかかっていたのだ。
しかし、隊員の一人は家のなかに衣擦れの音を聴いたと報告した。
第二調査隊が行った時は鍵は開いていた。しかし、中に入ると言う連絡を最後に第二調査隊は音信不通となった。
第三調査隊は慎重を期して中には入らなかった。しかし、窓辺から除いた隊員はそこにゴシックな衣装を着た着た第二調査隊の女性隊員の姿を見た。
調査報告を見て、日本の科学者は”屋守”という単語を使った。イギリスの科学者からは”シルキー”という単語が出た。
科学者の意見は一致していた。
家は守るためにそこにある。
全土が砂漠化した地球の、最後の緑を守るために。
さながら砦のように、家はそこにある。
SF
公開:18/08/08 19:09

ひょろ( twitterが主。あとは「月の音色」の月の文学館コーナー )

短いものしか書けない系ものかき趣味人
江坂遊先生の「短い夜の出来事」(講談社文庫)に入っているハイパーショートショートに触発されて、短い小説を書いている。
原稿用紙5枚→3枚→半分(200字)→140字(twitter小説)と着々と縮み中w。
月の音色リスナー

目にも止まらぬ遅筆を見よ!

twitterアカウント:hyoro4779

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容