耳元の・・・

2
48

暑苦しい満員電車に慣れた頃かな?

いつものように目を閉じて、
息を殺して潰されていたの。

電車の停車する時に、
ぎゅーっと潰されるのだけど、
ある時、男の人の声が聞こえたの。
ぎゅーってなる、あの瞬間だけ。

最初は「あ」で、その次は「い」

だから、
次は何が聞こえるのかな?って
ドキドキしながら、声を待ったの。

「た」「か」「た」?

つなげてみると「あいたかった」
一体、誰に?

声に聞き覚えもなかったし、
私東京に出てきたばかりで、
知り合いなんて、いる訳もない。

謎のまま、また次の朝も
同じ電車の同じ車両で潰された。

またあの声が。

今朝は真後ろで呟いてくる。
耳元からは生臭い吐息。

バッ!と振り返ると、
そこには虚ろな目のおじさんが、
はぁはぁしながら密着していた。

「あいたかた…」

私、ハッと気がついたの!
昨日も今日も、
肩出しシースルーを着ていたの!
ホラー
公開:18/08/08 18:19
更新:18/08/09 00:22

やまのまや( 東京 )

いそがしさにかまけて、しばらくお留守にしていたら。
初めての入賞を頂戴いたしました。素直にうれしいです♪
https://short-short.garden/contest/532923
目を留めていただいて、ありがとうございます(^^)

さぁさ! もの語りをはじめよう

400文字の小箱の奥に
ぎゅっと詰まった言の葉と

明けた途端にポンと広がり
はらり舞い散るヒトハシのムゲン

垣間見えるは神か悪魔か
ひと筆つづりて 心留め置き
今日も今日とて 世界を創る

さぁさ! もの語りが始まるよ!

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容