西口にはヨッパライと少女がいた ~ 新宿駅

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電光掲示板は31℃を指している。

夜8時。
スーツ姿にはいささか辛い都会の空気。

足早に立ち去る人が
目まぐるしく僕の前を通り過ぎる。

その中に一点
白いワンピースの人影だけが、
不自然に動くことなくソコにいた。

うすい笑みを浮かべつつ
じっと見つめる眼差しに
いつしか足が竦んだ僕は
背筋に冷たいものが走る・・・


次の瞬間、
少女にヨッパライが突進してきた。

「おう!ねぇちゃん!わりぃなぁ!」

酔っぱらいは上機嫌で
その少女に絡んでいる。

なぁんだ。
胸をなでおろす。

むっとしつつも、
少女は今だ、こっちを睨む。


おいおい、僕には関係ないだろ。。。


ため息をついて
立ち去ろうとしたその瞬間、

冷たい風が
ざぁっと吹き抜けた。

軽やかな笑い声達。

気が付けば
ヨッパライもワンピースも消えていて。
あたりはいつものごった返し。


そう、あれは真夏の夜だった。
ホラー
公開:18/08/06 17:31
更新:18/08/31 16:22
#メトロ丸ノ内線

やまのまや( 東京 )

いそがしさにかまけて、しばらくお留守にしていたら。
初めての入賞を頂戴いたしました。素直にうれしいです♪
https://short-short.garden/contest/532923
目を留めていただいて、ありがとうございます(^^)

さぁさ! もの語りをはじめよう

400文字の小箱の奥に
ぎゅっと詰まった言の葉と

明けた途端にポンと広がり
はらり舞い散るヒトハシのムゲン

垣間見えるは神か悪魔か
ひと筆つづりて 心留め置き
今日も今日とて 世界を創る

さぁさ! もの語りが始まるよ!

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