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カラスは大きく哭きました。
昨日は、子猫を食べました。
一昨日は、鼠を食べました。
今日は、小雀を食べました。
小さなものが大好きなのに。
食べないと生きられない。
だからどうにもやり切れなくて、
ビルの上で哭くのでした。
その日は蝉を食べました。
いつものように
ビルの上まで飛んで行き、
カラスはカァーと哭きました。
神様が、その哭き声を聞きました。
「なんと悲しく哭く声か。」
声の主を見つけると、
雲の下まで出向いて行って、
カラスと並んで座ります。
「お前は何が悲しいのだい?」
「ああ、大神様。聞いてください。
私は小さなものが好きなのです。
食べることが耐えられない。
だけどそれでは生きられない。」
「ならばお前は、
したいようにするがよい。」
そうしてカラスは気が付けば、
優しい風になっていました。
小さなものを見守って、
包むようにそよぐのです。
昨日は、子猫を食べました。
一昨日は、鼠を食べました。
今日は、小雀を食べました。
小さなものが大好きなのに。
食べないと生きられない。
だからどうにもやり切れなくて、
ビルの上で哭くのでした。
その日は蝉を食べました。
いつものように
ビルの上まで飛んで行き、
カラスはカァーと哭きました。
神様が、その哭き声を聞きました。
「なんと悲しく哭く声か。」
声の主を見つけると、
雲の下まで出向いて行って、
カラスと並んで座ります。
「お前は何が悲しいのだい?」
「ああ、大神様。聞いてください。
私は小さなものが好きなのです。
食べることが耐えられない。
だけどそれでは生きられない。」
「ならばお前は、
したいようにするがよい。」
そうしてカラスは気が付けば、
優しい風になっていました。
小さなものを見守って、
包むようにそよぐのです。
ファンタジー
公開:18/08/07 01:03
更新:19/07/03 00:59
更新:19/07/03 00:59
#太陽物語
目を留めていただいて、ありがとうございます(^^)
さぁさ! もの語りをはじめよう
400文字の小箱の奥に
ぎゅっと詰まった言の葉と
明けた途端にポンと広がり
はらり舞い散るヒトハシのムゲン
垣間見えるは神か悪魔か
ひと筆つづりて 心留め置き
今日も今日とて 世界を創る
さぁさ! もの語りが始まるよ!
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