ネコとオトメと恋心 ~ 新宿三丁目

2
35

彼は普通のサラリーマン。
あたしは、しがないあばずれよ。

自分であばずれなんて、言っちゃいけないわね。
だけど、そう言う理由もあるの。

そう、私、ネコを飼っているの。
彼と同じ名前のネコを。

彼は時々、お店に来るわ。
私はいつも、ご指名されない。
だまって彼の、横顔を見るの。

この満たされない片想い。
ネコを愛して満たしているの。
あたしのかわいい仔ネコちゃん。

今夜も彼が、お店に来るわ。
彼は、ほかの男に夢中なの。
あたしは見向きもされないの。

だけど、あたしはこれで満足。
彼と同じ名前のネコを
飼っていること、彼は知らない。
それが、あたしをゾクゾクさせる。
あたしは、だからあばずれなのよ。

ほら、ネコは呼べば懐いてくるの。
喉を鳴らして、擦り寄ってくる。
あたしのヒゲも、嫌がらないわ。

あたしのかわいい仔ネコちゃん。
私の密かな楽しみのため、
今夜も彼は来るかしら?
恋愛
公開:18/08/06 23:28

やまのまや( 東京 )

いそがしさにかまけて、しばらくお留守にしていたら。
初めての入賞を頂戴いたしました。素直にうれしいです♪
https://short-short.garden/contest/532923
目を留めていただいて、ありがとうございます(^^)

さぁさ! もの語りをはじめよう

400文字の小箱の奥に
ぎゅっと詰まった言の葉と

明けた途端にポンと広がり
はらり舞い散るヒトハシのムゲン

垣間見えるは神か悪魔か
ひと筆つづりて 心留め置き
今日も今日とて 世界を創る

さぁさ! もの語りが始まるよ!

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容