想う

小鳥の囀りで目を覚ます
起きて最初にするのは身体の中に木々の香りと少し暖かい空気を吸い込む

そして今日も１日が始まる

焼きたてのパンとコーヒーで朝食にしようと椅子に座り掛けた瞬間、扉がひらくベルが鳴る
今日はリスとキツネの珍しい組み合わせのお客様だ
リスには軽く煎った胡桃を、頬いっぱいに食べる姿が可愛らしい
キツネには温かいミルクを、チラチラこちらの様子を窺いながら飲む姿は何だか微笑ましい
毎朝色々な来客で一人で居ても寂しくなく住んでいる
さぁ今日も一日何をして過ごすかな
そんなことを考えながら木漏れ日の映るテーブルを

「おい！」

「おい、バイト！
何ボーッと突っ立ってるんだ
俺達は警備をするのが仕事だ
客じゃ無いんだから画なんか観てるな
明日からは一人で見回ってもらうからちゃんと覚えてくれよな」

『はい、すいません』
…明日はどの画にしようかな