『辻斬り』

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「親分、このところの連続辻斬り事件、下手人は上がりそうなんですやすかい」
「いいや、まったくだ。目撃情報なし、現場証拠なし。
 切られた相手は一撃でバッサリだから死人に口なし。
 俺の勘じゃあ、こいつは迷宮入りだな」
「そんな、親分はともあろう方が辻斬り野郎をこのままのさばらせておくんですかい」
「いいや、もう辻斬りは起きねぇ。今日の明け方の犯行が最後だ」
「どういうことでやす?」
「犯行の共通点を考えてみろ」
「犯行の共通点……。
 犯行現場の四つ辻は毎回違う場所だし、共通点と言えば切り方が相手の左肩から右わき腹に向けてバッサリ……。
 あ、そうか!」
「そうだ、だから今朝の犯行が最後なんだよ。袈裟斬り(今朝きり)だ」
その他
公開:18/08/01 19:43

ひょろ( twitterが主。あとは「月の音色」の月の文学館コーナー )

短いものしか書けない系ものかき趣味人
江坂遊先生の「短い夜の出来事」(講談社文庫)に入っているハイパーショートショートに触発されて、短い小説を書いている。
原稿用紙5枚→3枚→半分(200字)→140字(twitter小説)と着々と縮み中w。
月の音色リスナー

目にも止まらぬ遅筆を見よ!

twitterアカウント:hyoro4779

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